-- LED街路灯-設置例1 --
1.トキ交流会館(佐渡)に設置された superCaLeCS-001T
1灯からでも製作出来るLED灯具として、【トキ】のイメージを抽象化したデザインを起こしました。更にここではソーラーパネルの屋根・蓄電池のベンチと組み合わせて、外部電源なしで一晩中点灯するセットを提案しています。このようにひとまとまりのパッケージなっていれば、電気の来ていない山奥でも離島でも、これをぽんと置くだけで、世界中どこでも明るい夜が可能になるのです。 用いている蓄電池は、画期的な特長を持つスーパー・キャパシタです。通常の蓄電池は電気を化学変化に置き換えて蓄えるために、せいぜい数百回しか充電出来ません。また少しの発電量では充電出来ない、という大きな欠点を持っています。それに対しキャパシタ(=超大型コンデンサ)では、電気を電気のまま蓄えるので、百万回以上も充放電できるという特長に加えて、ごく僅かの発電量でもどんどん充電できてしまうというメリットもあります。少しの電気でも充電出来ると言うことは、雨が降っていても充電出来てしまうと言うことです。 国交省基準では日照のない日が7日間続いても夜に点灯するよう7日分の蓄電池が必要ですが、このシステムでは雨の日でも6時間で充電が完了してしまいますので、1日分の電気が貯められれば充分なのです。 少しの電気でも充電出来ると言うことはまた、ソーラーパネルが北向きでも日影でも問題ないということでもあります。さらには鉛やリチウム蓄電池と違って、極低温や超高温でも性能が落ちないという特質さえあるのです。キャパシタはまだ開発途上ですが、太陽光発電の可能性を飛躍的に高めることになるでしょう。 なお、このシステムが世に広まって行くためにはネーミングも重要だと考え、スーパー・キャレックスという言葉を考えました。スーパーキャパシタからsuperCa、LEDからLe、特注コントローラーのC、ソーラーのSを並べた造語です。 現在、トキ交流会館に設置した第一号機をさらに改良し、バリエーションを作る作業を進めています。 ※、上記のニュース記事1. 2. 3. |
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■左:灯具アップ トキの剥製に電球をくくりつけたようなデザインは避けたいと思い、トキと言われてああそうかと思えるギリギリまで抽象化しています。 ■上:夜景 |
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■除幕式翌朝のNHKニュースより |
所在地 | 新潟県佐渡市 | |
構造規模 | 鉄骨造 | |
デザイン | 榎本弘之建築研究所 | |
キャパシタ | ケミコン長岡 | |
LED | スタンレー電気 | |
コントローラー | タムラ製作所 | |
ソーラーパネル | 京セラ | |
設計期間 | 2009.09 - 2010.01 | |
施工期間 | 2010.02 - 2010.03 | |
協 賛 | 財)にいがた産業創造機構 | |
(平成21年度助成金) |
(C)株式会社 榎本弘之建築研究所